舌苔について
舌の大きな役割は何と言っても味覚を感じることです。また、舌はものを食べたり、話したりする時にも重要な働きをします。舌の病気にはどんなものがあるのでしょう。「舌苔」(ぜったい)は白色や黄色の苔のようなものが舌の表面に付着する病気で、その正体は食べかすや細菌、口の中の老廃物、白血球の死がいなどです。舌苔には病気でない舌苔と病的な舌苔があります。
「舌痛症」(ぜっつうしょう)は、舌そのものには特に異常がないのに、舌の先や舌の縁がヒリヒリ痛むものです。「溝状舌」(こうじょうぜつ)は、舌に多数の深い溝がある状態で、溝の位置、形、数、深さは一定していません。ほとんどの場合、症状はありませんが、溝の内部が不潔になりやすいために炎症が起こり、舌に痛みや味覚に障害が出ることがあります。溝状舌だけであれば、放置しておいても問題はありません。溝の内部が不潔にならないように、軟らかくてコシのある歯ブラシで軽くそうじをし、よくうがいをするとよいでしょう。
「白板症」(はくばんしょう)、「紅板症」(こうはんしょう)は、舌などに白色で、少し盛り上がったザラザラした異常や、紅色(赤色)の、境界がハッキリしたビロード状などの異常が見られる症状です。これらはそのまま放置しておくと、ガンになりやすいと言われています。舌にこのような病変が現れた場合は、大学病院などの設備の整った病院で検査を受けることをおすすめします。黒毛舌(こくもうぜつ)は、舌の糸状乳頭が異常に長くなるもので、毛が生えているように見えるため、このような名前がつけられたものです。黒毛舌は中年以降の人に多い症状で、治療の必要はありませんが、舌をいつも清潔にしておきましょう。
味覚障害は、「味がハッキリしない」、「口の中が苦い」など味覚異常の症状をいいます。味覚障害の患者数は年々増加傾向にあるといわれます。味覚障害のうち主なものとしては、1.味を感じるのが鈍い、2. まったく味が感じない、3. 口に何もないが味を感じる、の3つの症状です。舌がんは口腔がんの5割を占めています。「舌がん」は口の中では最も発生頻度が高いがんです。(口腔がんは体全体のがんの約2〜4%の割合です)。舌がんは、そのほとんどが舌の側縁(横側)にできます。舌がんの初期はアフタ性口内炎と間違えられやすく、そのまま放置しておくと進行がんになります。しかし、舌がんは早期治療で90%は治るがんです。